小杉早苗著「ジャケットとコートの手ほどき」
久しぶりにソーイング本を買いました。「ジャケットとコートの手ほどき プロの仕立てをきちんと学ぶ」です。
こちらの本は、既製服の縫製方法というよりは、手縫い部分が多いまさに「仕立て」の方法について書かれています。おそらく、工場生産ではありえないとても丁寧な仕立てになっています。
この本の特徴は写真を豊富に使った、懇切丁寧な解説です。接着芯・伸び止めテープの貼り方も載っています。私は、カーブ部分に伸び止めテープを貼るときはテープに切り込みを入れるものと思っていましたが(実際そうしていました)、この本を読んだら違っていました。こういう細かいところまで解説してある本はなかなかないと思います。
ジャケットは背抜き仕立て、コートは裏地の裾がふらしになっているので、こういう仕立てをしたいときの参考になりそうです。
実際には3種類のパターンとその応用が載っていますが、私はパターンBが応用も含めてものすごく好みです。「作ってみたい」と思ったのですが、問題が。
この本の服は、MPLやアネージコットンと比べると、ゆとりがあまりにも多いです。たとえば、パターンBのコート。私が相当するMサイズだと、バスト・ヒップのヌードサイズがそれぞれ83、91に対し、仕上がり寸法は105、109となっています。MPLのJ0000はお勧めよりも2サイズアップして購入しましたが、それでも仕上がり寸法はバストが104、ヒップが107.5です。これでも十分大きいのに、これ以上大きいとなると…。もしかして、この本のパターンはそれくらいゆとりがないと着られない平面的なものなのかな、と思ってしまいます。
それから、実物大型紙がついているのですが、1枚に2種類のパターンが重ねて書かれていてとても見にくいです。おまけに、紙の長さが足りないので、「わ」の部分まであります。そして、自分で縫い代をつけないといけません。いつもMPLやアネージコットンの型紙を使っている身には辛いです。
多分、この本の服を作るというよりは、縫製方法の参考書として活用すると思います。
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