スパース・ナ・クラヴィー(血の上の救世主教会)
キリスト復活聖堂(スパース・ナ・クラヴィー「血の上の救世主教会」)に行ってきました。
この聖堂の建立は歴史的事件と結びついています。1881年3月1日、皇帝アレクサンドル2世が乗っていた馬車に爆弾が投げつけられました。瀕死の皇帝は冬宮に運ばれ、そこで死亡。それから2年後の1883年、この悲劇が起こった場所で聖堂の建設が始まりました。こうした由来から、通称「血の上の救世主教会」と呼ばれています。
そして聖堂が完成したのは24年後の1907年。しかし1930年、ソヴィエト政権は聖堂の閉鎖を決定。以後、何度も破壊計画が立てられ、聖堂は荒れるに任され、一時はじゃがいも倉庫として利用されたこともあり、それを揶揄して「じゃがいもの上の救世主教会」と言われたこともあります。
そして1968年にようやく国の重要文化財として保存することが決定され、1980年に修復作業が始まりました。一般公開が始まったのは1997年8月19日。私が初めてこの聖堂を訪れたのは一般公開直後ですが、そのころはまだ事件発生現場のモニュメント(写真)はまだ出来ていませんでした。
この聖堂の見所はなんといってもモザイク画のイコン。これはロシアでは大変珍しいです。それから、内装には全て石が使用されていること。遠目からは木材に見えるところも全て石です。それから聖堂には珍しく、壁には石造りのベンチがありますが、これは座るためのものではなくて、当時の技術でどれだけのものができるか、そのレベルの高さを示すために作られたものです。
今回久しぶりに聖堂を訪れましたが、現在も修復作業が続いていて、内部には脚立も立てられています。修復作業がいつ完了するかは未定とのことです。
ところで、ロシアの観光地を訪れると憂鬱になるのが料金設定。スパース・ナ・クラヴィーの場合、外国人大人料金が270ルーブル(1ルーブル4円程度)、ロシア国民大人料金は100ルーブル。一応、正規料金は270ルーブル、ただしロシア人なら割引あり、ということになっていますが、その差が激しいです。ここはまだ良い方で、人気観光スポットだとその差はもっと大きくなります。いずれにしても、主要観光地を全てまわるとかなりの金額になります。
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