紅葉の寸又峡
紅葉を見に寸又峡へ行ってきました。わざわざ紅葉を見に行くのは10年以上ぶり。紅葉の名所はどこも人混みだろうと、あきらめてしまっていたのです。ですが、今回はほとんど人がいない状態で紅葉を満喫することが出来ました!
大井川鉄道を全線制覇した今回の旅。まずは金谷駅から千頭駅までSLで。中はこんな風にレトロです。そして、車内放送も昭和の雰囲気。ちょっと驚きました。
沿線ではみんなが手を振ってくれます。写真を撮る鉄道ファンの姿も。当たり前ですが、乗っていると自分ではSLの姿が見えないでちょっと残念。走っている姿も見たかったな。
要注意なのがお弁当です。金谷駅で買おうとしたら、昼前で早々に売り切れでした。SL弁当は当てにしないで、あらかじめ買っておいた方が無難です。
千頭駅から井川までは「南アルプスあぷとライン」。日本唯一のアプト式鉄道区間があります。写真は奥泉駅です。1日目はここまで乗って、バスで寸又峡へ。二日目にまたここから終点井川まで乗りました。井川駅直前には、こんな巨大なダムが車窓から見えます。あぷとラインはとてもとてもゆっくり進むので、山の景色を存分に楽しむことが出来ます。私たちが行ったときは紅葉はまだ七分くらいでしたが、今週、来週が紅葉のピークだそうです。景色も素晴らしいのですが、車内で案内をしてくれる若い車掌さんが大変好感が持てました。見所を説明してくれるのですが、自分で景色を見て、観察して、自分で見所だと思うポイントを心から話してくれました。たとえば、「今この沿線で一番綺麗なのはこのモミジです」など。これって、ありそうでなかなかないと思います。
さて、今回の宿は翠紅苑。夕食が最高に美味しかったです。囲炉裏が大好きな私たち。このホテルを選んだのも、囲炉裏だったからです。
鹿肉の炭火焼き。油が多いので、こんな風に炎が高くあがることも。油はしつこくありません。用意されたタレも絶品。
あまり美味しそうな色合いではないのですが、猪鍋です。実際はとても美味しいですよ。味噌味ですが、どんな味付けをしているのかな?と思うくらい味が複雑で美味しい。うどんが入っていたらさぞかし美味しいでしょうに。
料理で唯一「普通」だったのが炊き込みごはん。ごはんが美味しい旅館って、なかなかありませんね。
デザートの写真を撮り忘れましたが、私が今まで食べた旅館のデザートの中では一番豪華で美味しかった。ゆずシャーベット、抹茶ゼリー、抹茶ロールケーキ、メロンの盛り合わせで、量・中身ともに大満足。
ただ、朝食はビジネスホテルレベルのバイキングでした。残念。
二日目は朝9時半にホテルを出て「夢の吊り橋」へ。正直、寸又峡に着いたときは「紅葉?まだ早すぎ?」とちょっとがっかりしたのですが、夢の吊り橋へ行く道すがらはすでに見事な紅葉でした。宿からちょっと離れただけなのに、風景が全く違うのです。山々に囲まれて、自然を満喫しました。なんといっても良かったのは、人が全然いなかったこと。交通規制のために、車が全く入ってこないこと。心からリラックスするためには、この二つはとても重要です。
ところで、「夢の吊り橋」。私にとっては「恐怖の吊り橋」でした。高いところがだめなので、とにかく渡るだけで精一杯。周りの景色に目をやる余裕は一切ありませんでした。だって、こんなに下が透けて見えるのです。
11時半頃に麓に戻ってきましたが、その頃には駐車場にツアーバスが何台も止まり、ツアー客、個人客が大挙して押し寄せていました。寸又峡から奥泉へバスへ行くときも、反対車線は渋滞。のんびり紅葉を楽しみたいなら、1泊して午前中のうちに散策するのがお勧めです。