SONY 電子書籍リーダー Touch EditionPRS-650 6型
ソニーの「電子書籍リーダー Touch EditionPRS-650 6型」を1週間前に購入しました。商品についてはソニーのHPに説明がありますので、興味がある方はまずそちらをお読みください(こちら)。この記事では、1週間いろいろといじってみて、また疑問点をソニーに質問して分かった、公式HPからは知り得ないソニーリーダーで「できること」「できないこと」を書いてみようと思います。
なお、リーダーには5型と6型がありますが、私は大きい方の6型を選びました。少しでも画面が大きい方が見やすいだろうということと、メモリースティックまたはメモリーカードも使えるからです。詳しい比較表はこちらをご覧ください。
上の写真は比較のためにipod touchと一緒に写したもの。ソニーリーダーで一番素晴らしいと思った辞書機能の使用例です。英文内の調べたい単語をダブルタッチすると、このように下に辞書が出てきます(メーカー説明はこちら)。
さて、私がリーダーを買った一番の動機は、A4PDFファイルをよく楽に読めるようにしたいということでした。今ではかなり多くの資料がネット上でPDFファイルとして提供されていますが、それらをすべて印刷するのはいろいろな意味で大変、でもPCで読むのは目が疲れる、ということで、リーダーでざっと読んで要不要をチェックし、これは仕事で使うというものだけを印刷・詳細検討して、仕事の効率化を図りたいと思ったからでした。ですが、使ってみて分かりました。
ソニーリーダーでA4PDFファイルを読むのは事実上不可能です。以下、画像を用いて説明します。
①標準モード表示(縦)
すでに余白をトリミング済みのA4PDFファイル。普通に表示させた状態では、文字が小さすぎて読むのは不可能です。
②標準モード表示(横)
回転させて横にしました。かなりマシになりましたが、この状態でまとまった量を読むのは無理でしょう。
③拡大モード呼び出し
虫眼鏡ボタンを押すと、このような画面になります。電子書籍ファイルならここで文字の大きさをXSからXXLまで選択できるのですが、PDFファイルは画像として読み込んでいるようで、文字そのものの大きさを変えることは出来ません。そこで、ズームボタンをタッチします。
④拡大モード
すると、このような画面になり、拡大・縮小とページ内の左右上下移動ができるようになります。
⑤拡大モード(最大)
横幅一杯一杯に拡大しました。これなら、文字も大きく読みやすそうです。ただ、これでは各種のボタンが邪魔をして、テキストを読むことが出来ません。
そしてなによりも、④⑤画面では、移動はページ内のみで、次のページへ移ることが出来ません!
⑥拡大固定モード
右上の「ロック」ボタンをタッチすると、このように邪魔なものは消えて読みやすくなります。ですが、この画面表示では、次のページには移動できても、ページ内の移動(スクロール)が出来ません!つまり、ページの半分しか読むことが出来ないのです。
結局のところ、テキストの内容全部を読むには、①②の標準モード表示しか選択肢はありません。ソニーにも確認したところ、「電子書籍リーダー『Reader』では、PDFを拡大し表示した際に、アイコンを非表示にし、画面をスクロールさせる機能はございません」との返答でした。
ところで、ソニーリーダーがサポートしているファイルフォーマット(拡張子)の一つが、EPUB (.epub)です。調べたところ、PDFファイルをEPUBファイルに変換させるフリーソフトがいくつかあり、そのうちもっとも評判の良さそうなcalibreを試してみました。変換方法はとても簡単です。日本語、英語(などのラテン文字)、キリール文字を試してみましたが、どれもcalibreソフト内ではEPUB変換ファイルに文字化けは生じていません。ですが、ソニーリーダーに入れてみると、英語を含むラテン文字系は正しく表示されるものの(英語だけでなく、ドイツ語や補助記号等を用いる言語も)、日本語、キリール文字部分はすべて「?????」となってしまいました。どうやら、ソニーリーダーがcalibreで変換させたEPUBファイルで使用される日本語、キリール文字のフォントをカバーしていないようです。
(calibreまたはソニーリーダーに細工を施せば表示できるようになるのかもしれませんが、私の知識では無理そう…海外サイトでも少し調べてみましたが、日本発売のリーダーはまた違うのか、上手くいきませんでした。解決方法をご存じの方、教えていただけると嬉しいです!)
まず、ソニーとしては「EPUBへの変換方法などはサポートをしていない」そうです。また、「『Reader』における対応言語は、「日本語」と「英語」のみとなっており、結果として、その他の言語については、本機にフォントの搭載をしていないため、正しく表示されず、文字が”?”と表示される場合がある。現時点でその他の言語を正しく表示させるためのアップデートなどの情報や予定はない」との返答でした。
ただ、英文PDFファイルなら簡単にEPUB変換できますので、内容を把握する分にはほとんど支障ないでしょう。表は崩れますけど。
ところで、せっかくの辞書機能があるにもかかわらず、現在、国内リーダーストアでは洋書を全く扱っていません。また、HPのQ&Aでも、海外リーダーストアからの購入は不可となっていました。
ただ、著作権切れの文学作品なら、各所でダウンロード可能なようです。有名どころとしてはProject Gutenbergがあり、私もいくつかダウンロードしてみました。
また、ラテン文字でなくてもEPUBファイルなら、リーダーで正しく表示されるものもあるようです。キリール文字の文学作品のEPUBファイルをダウンロードしてみましたが、リーダーでも文字化けしませんでした。
日本文学については、明日からリーダーストアで「読んでおきたい100冊 無料ダウンロード」が始まります。これは面白そう。
ただ、リーダーストアで扱っている本の多くは、文庫か新書のようなのです。文庫や新書なら書籍として簡単に持ち運べますので、電子書籍のメリットが少ないのでは。私はハードカバー本の電子書籍化を期待します。
さて、ソニーには次の希望を伝えました。
①大きなサイズの『Reader』を発売してほしい(A4PDFファイルを拡大することなく読めるように)。
②A4サイズのPDFファイルを快適に読めるようにする。
③ページめくりの際の画面の白黒反転をもう少し軽減して欲しい。
④リーダー上のテキストでマーカーを引いたものを、パソコン上でも一覧表示・編集できるようにする(現在は、リーダーでしか見られません)。
⑤オプション動作ごとに画面を切り替えないといけないので(例えば、辞書機能はオプション画面(拡大、マーカー使用など)、この点の使い勝手を良くして欲しい。
⑥②から⑤は端末買い換えでなく、ソフトのダウンロードで対応して欲しい。
すでに、関係部署に私の要望は伝えてくださったそうです。どれか一つでも実現すると良いのですが。
まだ使い始めて1週間なので、どれだけ役に立つ端末かは私にとって未知数です。ただ、リーダーに興味はあるけれど実際はどうなのか(とくにPDF表示に関して)知りたいという方にとって、少しでも参考になればと現時点で分かったことを記事にしてみました。もし、「それはこうしたら解決できるよ」などといった点がありましたら、コメントやメールで教えていただけると幸いです。
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