右手親指腱鞘炎(ドケルバン病)-手術
手術は10分ほどで済むと言われていました。なので、処置室のような、簡易的なところでやるのかと思っていたら、まさにドラマでよく見かける、あの手術台特有の照明に照らされ、常に心拍数を計測、という極めて本格的な手術室で行われ、私はそれだけでドキドキしてしまいました。
手術は午後からでしたが、昼食はとらず、手術開始時間の30分前には来ているように言われました。到着後、しばらくすると手術着に着替え、手術台に。医師には、「手術よりも、そのための準備に時間がかかる」と言われましたが、多分その通りだったのだと思います。右腕全体に、イソジンを丹念にぼたぼたに塗りまくって消毒。そのあと右腕全体をバンドで強く巻き上げ、上腕部をチューブで縛り上げ、バンドが外されました。手術中、右手に血液が回らないようにするためです。それから、麻酔の注射。「これは皮膚麻酔だから、ものすごく痛いよ」とあらかじめ言われましたが、確かに、尋常でない痛みでした。多分、3本くらい打ったと思いますが、皮膚表面を針で波打たれるような感覚でした。
そして手術開始。麻酔のおかげで、痛みは感じませんでしたが、切っているという感覚はあるので、気分の良いものではありませんでした。また、10分ほどといわれたその時間も、永遠に続くかと思われるほど、長く長く感じられました。
手術は、腱鞘を切り離し、腱を解放するというものです。その、腱鞘を(おそらく)ハサミで切っている間(パツン、パツンという音がしていました。とても、いやな感じでした)、医師はなんども「厚いな、厚いな」と言っていました。あとで聞いたら、腱鞘炎がかなり進んでいたので、腱鞘が腫れて相当厚くなっていたそうです。
そのあと、縫合、包帯をして終了。血液を止めていたので、指先がものすごくしびれていました。
手術代ですが、24610円、うち3割負担なので(国民健康保険)、実際支払ったのは7380円。2日後の経過観察、2週間後の抜糸、薬代を含めても1万円ほど。こんなに安い値段で10ヶ月間悩み続けた右手の痛みから解放されるとは驚きです。時間も、病院に入ってから出るまで1時間半ほどでした。
手術前、「帰るときにはこの腱鞘炎の痛みはもうないから」と言われました。多分、そうだったのでしょうけれど、手術の痛みがあるのであまり実感はありませんでした。術後の経過については、次の記事で書きます。
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メーリホヴォに居を構えたチェーホフ。70万坪以上ある敷地内には、母屋、台所、蒸し風呂、『かもめ』を執筆したという小屋、畑、果樹園などがありました。そして、モスクワ大学医学部卒で医師でもあったチェーホフは、ここに診療所も構え、村の人々を無料で(!)診察していました。写真はその診療所です。内部はこんな感じ。
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