白馬・安曇野旅行 -唐松岳頂上山荘-
山小屋に宿泊するのは2度目(山小屋初体験記事はこちら)。今回の唐松岳頂上山荘には個室があるので、奮発して個室にしてみました。個室についてはこちらのHPに書かれています。通常料金に加え、部屋代(人数ではなく、部屋数で料金は決まります)が必要になります。

私たちが予約したのは1階6畳の部屋。二人には十分すぎる広さです。追加料金は14000円。これに一人あたり1泊2食で9500円がプラスされるので、結構なお値段です… ちなみに、予約を入れる際に「2階の景色の良い部屋と、普通の部屋、どちらにしますか」と聞かれましたが、山荘の外に出れば景色はいいのだから部屋は普通で十分、と1階にしました。これは正解でした。悪天候で外はすべて靄の中、山はまったく見えませんでしたので。「2階の景色の良い部屋」だと追加料金16000円です。
敷き布団、毛布、掛け布団、枕はありますがシーツがありませんでした。私たちは布団が余っていたので毛布をシーツ代わりにしましたが、必要であれば自分でシーツを持ってきた方が良いと思います。

個室は別棟になっていますので、トイレも洗面台も個室利用客だけが使うことになります。トイレは、山小屋とは思えないきれいさでした。町中にあるトイレとほとんど同じです。トイレットペーパーを流してはいけない点を除けば。この廊下も山小屋とは思えない雰囲気ですよね。
ただ、写真からは分からない問題点がありました。なぜか分かりませんが、部屋にいると、ずっと引き戸をバタンと閉めるような音が聞こえてきて落ち着くことができませんでした。時間を問わず、夜中もずっとバタン、バタンと鳴り続けています。加えて、夜通し廊下の電気がついていて、その光が廊下側の壁の窓から入ってきて室内がかなり明るいこともあり、よく眠れませんでした。気になる方は耳栓とアイマスクを持参した方が良いと思います。
それから、こちらの山小屋は飲料水、歯磨きに使用する水がすべて有料でした。なので、可能ならば麓から持参した水は途中で捨てず、これを見越して宿まで持ってきた方が良いです。私たちは残った水で歯を磨いていました。
丸山ケルンを過ぎてからは間もなく雨が降り出し、山荘に着く頃にはずぶ濡れでした。こういう雨の日は乾燥室を稼働しているので、決められた時間に自分で乾燥室に服、ザックカバーを掛け、乾かしてもらえます。皆が掛け終わると、ドア口になにやら巨大ドライヤーの役割を果たすようなものを設置し、ガーッと温風を送っているようでした。乾いたら廊下に掛けておいてくれますので、各自自分の服を部屋に持ち帰ります。

夕食は5時。周りの宿泊客を見ると、ほとんどの人は残さず完食していました。一方、私は小屋に着いたときは何ともなかったのですが、夕食の時間になった頃頭が痛くなってきたこともあり、半分くらいしか食べられませんでした。あと、料理はどれも甘い味付けでした。それも、私が受け付けないタイプの甘さ…山小屋で料理のえり好みをしてはいけませんが、どうしても箸が進みませんでした。私にとっては一番美味しかったのがほうじ茶、次がご飯、そしてお味噌汁でした。
頭が痛いし、気分も良くなかったので夕食のあと1時間くらい横になったらすっかり治りました。

朝食は6時20分。受付時に翌日の予定を聞かれますが、それによって朝食時間を振り分けているようです。私たちは多分最終グループ。頭痛はすっかりなくなっていたので夕食よりは食べられましたが、まあ、料理のクオリティーは前日と同じです。卵焼きがやけに甘い。相変わらずほうじ茶が美味しい。

山荘の外観です。
***
ところで、個室に関してもう少し書き足したいことがあります。
前回の山小屋の経験から、個室の方が身体を休めることが出来るだろう、夜も安心して眠れるだろう(前回、入り口に顔がある位置になってしまって、踏まれやしないかと落ち着かなかったので)ということで予約しましたが、今後は必ずしも個室を頼む必要はない、というのが私たち夫婦の結論でした。
大部屋の場合は、他の人の迷惑にならないよう、それぞれが山のルールを守って秩序が保たれていることと思います。
ですが、今回、個室は完全別棟、従業員も来ないためか、「個室をとったからには自分勝手にして良い」と思っているらしき宿泊客がいました。
まず、個室は小さなお子さんがいるファミリー客が多いように見受けられました。そして、朝も夜も、常に廊下を子供がバタバタと走り回っていました。これだけずっと走り回っているのですから、おそらく親はそれほど注意しないのだと思います。ですが、宿泊施設で廊下を常に子供が走り回っているというのは普通の状況ではありません。また、山小屋というのは疲れた身体を休め、明日への英気を養うところだと思います。私は頭痛のために横になっていたこともあり、これは辛かったです。
それから、山小屋の消灯時間は一般的に8時から9時ごろです。大部屋なら消灯時間になったら一斉に灯りが消えるのだと思いますが、個室は各自の自由でした。ですが、山は出来るだけ朝早くに行動を開始し、身の安全のためにできれば午後2時までには下山しているか、山小屋に到着していたいものです。ですから、当然夕食も早く、就寝時間も早い。私たちは9時に消灯しましたが、1階の他の部屋もこの時間には消灯していたようでした。ですが、2階に夜更けまで話し続けているグループがいて、その声が1階にもずっと聞こえていました。これもいかがなものかと思います。
結局、きちんと皆がルールを守る大部屋にいた方が快適なのではないかというのが今回の感想です。理想は、ベッドタイプで、カーテンで仕切られていて、プライバシーが守られるタイプでしょうか。
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