吉野旅行 -下千本~中千本-
2日目は丸一日吉野観光です。朝一番の(とはいっても9時半頃ですが)ロープウエイに乗って吉野山駅に到着。さっそく歩き始めます。

紅葉にはまだ早く、仕事も詰まっているこの時期、スケジュール的に無理して吉野へ行ったのは、金峰山寺の青い秘仏が見たかったから。春に旅番組でこの秘仏を見たときは「青い仏像なんてあるの?」とびっくりし、しかも2012年から向こう10年間、年に1-2回だけご開帳されるとあって、これは機会を見つけて必ず見に行かねば、と心に決めました。
今年はまず、4月に開帳されました。ただ、春の吉野山は大変な人出でしょうから、その時期に宿を予約したり、実際に見たりするのは難しそうです。すると、番組を観てまもなく、金峰山寺HPに11月にもご開帳されるとアナウンスが(こちら)。そこで急いで宿を押さえ、秋に吉野へ行くことにしました。
そんなわけで、まずは何をおいても金峰山寺へ。

国宝の仁王門。このように、鑑賞するには残念な状態ですが、この大修理勧進のために秘仏がご開帳されるわけです。

本堂の蔵王堂。ここに、日本最大の秘仏である本尊蔵王権現(約7m)が安置されています。仏像の前にはいくつか仕切られた個別スペースがあり、そこに座って間近に見ることができます。まだ観光シーズンには早いためか人もあまりおらず、待たずに見ることができました。
私はなぜこの仏像は青いのか、どうしても気になって(パンフレットなどには理由が書かれていないようです)、拝観後、近くにいた若い僧侶に尋ねてみました。この青という色は、仏像の心の中を現しているそうです。顔は怒りの形相ですが、心の中では赦している、そうした深い慈悲の心を現しています。私は青い仏像を見るのは初めてで、やはり青い仏像というのは珍しいのかもお聞きしたところ、確かに珍しいとのことでした。当時(16世紀末)、青というのは非常に高価な染料で、しかもこの本尊蔵王権現は約7メートルもあり、これだけの面積を青くするというのは大変なことだったそうです。「高価な青」と聞いてフェルメールを思い出したのですが、調べたところ、やはり本尊蔵王権現もラピスラズリを使っているそうです。
大変迫力のある、一見の価値ある秘仏でした。貴重な体験ができました。
そして、吉野といえば吉野葛。金峰山寺のほぼ向かいにある中井春風堂に行きました。

こちらのお店では、作りたての葛きりと葛餅を店内で食べることが出来ます。しかも、希望すれば実演してもらえます。

ということで、実演をお願いしました。慣れているのか、とても上手に面白く説明をしながら、目の前で葛きりと葛餅を作ってくれました。本当に、知らないことだらけでびっくりでした。鉢植えの植物、あれが葛で、葛粉はこの根から作られるそうです。そして、私はずっと「葛農園」なるものがあるのかな?吉野では特別質の良い葛が育つのかな?と思っていましたが、そうではなく、葛はどこにも生えていて(高速道路に生えている写真まで用意されていました)、そうしたどこにでも生えている葛を使用するそうです。重要なのは、その根っこから葛粉を作る技術。吉野はその技術が優れているので「吉野葛」が有名とのこと。
目の前で葛きりと葛餅を作ってもらえたのはとても良かったです。どう作るのか分かりました。葛きりは無理ですが、葛餅なら自分で作れそうです。ということで吉野葛を買い求めました。

そして出来上がったものを店内で食べました。葛粉100%の葛きり、葛餅の賞味期限は10分です。何も混じりけのない、大変清らかなお味でした。こんな本物の葛きり、葛餅を食べたのは生まれて初めて。実演の説明、本当に上手で楽しいのでお勧めです!
このあと、金峰山寺と並んで世界遺産の吉水神社へ。

吉水神社境内からの「一目千本」。桜の時期はさぞかし見事なことでしょう。
吉水神社は義経、静御前、弁慶、後醍醐天皇、豊臣秀吉が滞在したことがあり、それぞれのゆかりの品も展示されていて、歴史に興味がある方はぜひ訪れると良い場所です。ただ、全体的に保存状態があまりよくなく(建物はあえて?)…豊臣秀吉愛用の金屏風、このままでは駄目になってしまうのではないかと心配です。
そして吉野といえばもう一つ、柿の葉寿司。

吉水神社近くの醍予でさば、さけを一つずつ購入。あとで、もっとたくさん買えば良かったと後悔することに。
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