小諸・高峰高原旅行 ー中棚荘ー
小諸では中棚荘に宿泊しました。明治31年創業の歴史ある温泉旅館で、島崎藤村ゆかりの宿でもあります。
私たちが泊まったのは「大正館」の「浅間の間」。普段は和室がないマンション住まいですが、こういう昔ながらの和室というのはやはり落ち着きます。
大正館は古い建物で、階段は急、トイレ、洗面台は共有。洗面台はこんなレトロなタイル張りです。
ときおり激しく降った雨で服も濡れてしまったので、さっそく温泉に。お風呂は本館にあるので、移動で少し外を歩きます。そして、風呂場までは少々長い階段を昇っていく必要があります。お風呂場は脱衣所と浴室の間に仕切りがない、変わった造り。非日常感満載です。そして、泉質が素晴らしい。肌がつるつるとする、いかにも温泉らしいお湯です。湯量が豊富なのか、館内の蛇口からはどこからも温泉が出てきて、飲むことが出来ます。匂いも味もまさに「温泉」なので、好みは分かれるでしょうけれど。私は、うがいは設置されているサーバーの、普通の水を使用しました。
さて、この宿を選んだのはもちろん、料理にも力を入れているらしいから。楽しみな夕食です。
先付けとお造り。もちろんどれも美味しいのですが、とくに感心したのはお造りに添えられた梅醤油。これが、岩魚の昆布〆と鮪のお刺身にとても良く合います。味に奥行きのある醤油。ただの醤油でないところが、プロの技だといたく感心しました。そして、ひょっとして自分でも作れやしないかと、食後にテーブルに挨拶にみえた女将さんに作り方をうかがいました。厨房に確認してきてくださり、説明を受けるとたしかに作れそうでした。今度、試してみたいです。
鮎の塩焼きです。熱々。
自家製完熟梅ジュースがメニューにあったので注文してみました。今年、生まれて初めて梅シロップを作ったので、「完熟」となると何が違うのか興味があったので。こちらの方がスッキリとした味に思えました。
今回、一番感激した「鰻そばおこわ」。これは本当に美味しくて、自分では絶対に作れないなというプロの料理。磯辺あんのお味も絶妙です。
揚げ物です。
冷やし茶碗蒸し。お品書きを見て夫は「茶碗蒸しは温かい方が良い」と言いましたが…やはり温かい方が良かったです。味自体は大変良いのですが、業務用冷蔵庫に長時間入っていたのか、あまりにも冷たすぎて。おまけに、食事の部屋はかなり強く冷房が入っていたのでなおさらです。
食卓について、すぐに火を入れて炊いた、釜炊きご飯。そして、もやしの味噌汁、漬物。こういう旅館で「もやし」の味噌汁というのはあまり聞かないなと、お品書きの中で突如庶民感を醸し出していましたが、味噌はちゃんとした味噌でした。ここ、手抜きする旅館がけっこうありますが。ただ、先ほどの茶碗蒸しで歯の奥まで冷え切っていて、味噌汁を飲むと歯がしみて、そちらの方が気になりました。
食後の果物はスイカ。今年初めてのスイカです。「美味しいスイカが入りましたので」とのことでしたが、こちらも冷えすぎていてあまり味が分からず。
いつもは夕食後しばらく休んでから再度温泉に入るのですが、先ほどの温泉から部屋に戻った頃には雨が本降りに。この雨の中、わざわざ外を歩いて温泉に入る気にはなれず、部屋でずっと本を読んで過ごしました。夜中も、翌日が心配になるほどの大雨がずっと降り続いていました。
朝、まだ雨は降っていましたが、方角次第では雲の中から青空が顔をのぞかせ、なんとか期待できる天気に。
さて、こちらの宿は朝食にも力を入れているのが特徴です。大変豪華で質の高い朝ご飯。
名物のとろろご飯。ほどよい味付けで、ご飯が大変美味しくいただけます。カレイの西京漬けも素晴らしかったです。
そして、生まれて初めて山羊のミルクを飲みました。牛乳と比べるとずっと脂肪分が少なく、あっさりしています。
チェックアウトして外に出ると、宿が飼っている山羊が草を食べていました。
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