夏の長崎・五島旅行 ー長崎1日目 平和公園ー
喫茶店で一息ついたあと平和公園に向かっていると、市電の駅の方から太鼓のような音が聞こえてきました。なんだろうと思いつつも、公園入り口のエスカレーターを上り、まずは平和祈念像へ。
テレビで大写しにされるこの祈念像。8月9日の式典に向けて、下にはステージや、背景になるとおぼしき格子状の鉄枠が設置されていました。ポールが置かれ、接近することはできません。それでも、これがあの祈念像かとしみじみと眺めようとしたら、先ほどの太鼓の音が。袈裟をまとった僧侶とおぼしき人々が縦一列にこちらに向かってきました。と思ったら、祈念像に対して平行に横一列に並び、そのまま前進。私は祈念像とこの方々の間で完全に挟み撃ちになり、距離がどんどん狭まってきて、どう考えてもこれ以上ここにはいられないと、早々に退散せざるを得ませんでした。あれは一体何だったのだろうと後から調べたら、この日は「長崎県 日蓮宗 青年会」が原爆殉難者慰霊行脚を行っており、祈念像を前に回向供養を行う時間に私たちはたまたま居合わせたのでした。
平和の泉。このあと、原爆落下中心地に向かいました。
中心地には碑がありました。そこから少し離れたところに、先ほど行った浦上天主堂遺壁が立っていました。
この側壁は聖堂の南側の一部で、1958年に新しい天主堂建設のためにここに移築されました。壁上にはフランシスコ・ザビエルと使徒の石像があります。
このほか、ガラス越しに被爆当時の地層が見られる場所がありました。
長崎ではこのように原爆被害の遺構を目に見える形にして残すことで、その記憶を伝えている。半世紀以上生きて、ようやく実際に現場で見て実感することができました。