夏の長崎・五島旅行 ー長崎2日目 グラバー園ー
大浦天主堂のあとはすぐ隣のグラバー園へ。
これまでずっと、長崎で一番の観光地といえばグラバー園だと思っていました。なので、かなり期待していました。ですが、残念ながら期待は外れました。
1858年に江戸幕府が米・英・仏・露・蘭と修好通商条約を結ぶと、218年に渡り設置された出島のオランダ商館は閉鎖されました。開港都市となった長崎では、大浦海岸に外国人居留地が作られ、外国人商人が進出してきました。トーマス・グラバーが長崎に来航したのは1859年、21歳の時。現在グラバー園にある建物のうち、旧グラバー住宅、旧リンガー住宅、旧オルト住宅は居留地時代からこの場所に建ち続けており、残りの6棟は明治中期ごろに長崎市内に建てられた洋風建築をグラバー園へ移築復元したものです。
まずは一番の高台にある旧三菱第2ドックハウスへ。三菱造船所の第2ドックの建設時に建てられた外国人乗組員用の宿舎です。1階には貸衣装室がありました。そして、「熱中症注意アラートが発令されているので、本日の園内ツアーは中止」という告知文が置かれていました。グラバー園も建物内に冷房はなし。唯一、冷房が入っていたのは出口前にある「長崎伝承芸能館」だけ(喫茶店は入っていないので分かりません)。ここも、酷暑の中の厳しい観光でした。
第2ドッグハウス前の展望台から見える対岸の景色です。このあとは大体順番通りに回りました。旧オルト住宅と旧長崎地方裁判所長官舎は修理中につき観覧できませんでした。
出島、大浦天主堂を見たあとだと、グラバー園の説明、展示は手抜き感が否めませんでした。とりあえず説明パネルを置いておきました、という感じです。入園の時に渡された案内にはQRコードがあり、そこから詳しい案内を見てくださいとなっていますが、やはり現地に詳しい案内があって欲しいです。
これは旧リンガー住宅(1868年頃建造)の応接室です。なんとなく、建物全体も、調度品も大切に手入れをしている感じがないのです。埃っぽいというか、乾いた感じというか。写真の左手前、ソファーの布が破けています。一度設置したらそのまま、という気がします。
最後は旧グラバー住宅。1863年建造、日本に現存する最古の木造洋風建築。「明治日本の産業革命遺産」の構成要素として、世界遺産に登録されています。
建物内部はあまり撮影する気がしませんでしたが、離れの台所の写真を撮ってみました。
グラバー園は映像や写真で見かける機会が多く、素敵な所に思えていたのですが、なにか知名度に甘えている気がしました。グラバー住宅は3年間、保存修理工事が行われ2021にリニューアルオープンしたそうなので、まったく手をかけていないわけではないようですが、出島、大浦天主堂のような生き生きとしたものは感じませんでした。私の中では、今回長崎で訪れた場所の中で唯一、がっかりした場所でした。
それから、旧三菱第2ドックハウス方面は登りになっており、「歩く歩道」が設置されていますが、エスカレーターでないのが難点です。私は「歩く歩道」というのは平面に設置されるものと思っていました。登りは初めてです。実は、長崎到着初日に少し左の足首を痛めてしまい、大浦天主堂の前に薬局でロキソニンを買いました。そんな足だったからというのもありますが、登りの歩く歩道というのは辛いです。登りをフラットな状態で進めるエスカレーターが、どれほど体の負担を軽減してくれるものかよく分かりました。
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