夏の長崎・五島旅行 ー福江島2日目 外回りコース午前ー
福江島2日目は、貸切観光タクシー 福江島外回り観光コース6時間を利用しました。30570円。9時半スタートにしました。運転手は昨日と同じ方です。この日も焼け付く日差し。クーラーの効いたタクシーでなければとても観光は無理です。
最初の目的地、大宝寺までは西へ約1時間。その間、車窓の景色の説明、島の暮らしなど、色々お話しくださいました。
空海ゆかりの地第2弾、大宝寺に着きました。
大宝寺は、701年に三論宗の道融和尚が創建したと伝えられる五島最古の寺です。また、第41代持統天皇の勅願寺です。
806年、遣唐使に随行していた空海は唐から帰国する際に大宝寺の付近に漂着しました。唐で密教を学んだ空海は、この大宝寺にて、国内初となる真言密教の講釈を行ったとされています。これにより三論宗を真言宗に改宗させたといわれ、真言宗総本山の高野山に対し、大宝寺を西の高野山と呼ぶようになりました。
北西に車を走らせ、井持浦教会堂に着きました。
初代教会堂は1897年に建立されましたが、1987年の台風で倒壊し、翌年改修されて現在の形になりました。
ここも五島の他の教会と同様、江戸時代末期に大村藩から五島に移り住んだ潜伏キリシタンによって信仰の歴史が始まりました。井持浦教会が建つ玉之浦一帯は、明治初期の五島崩れで唯一迫害を逃れた地区です。
1858年、南フランスの町ルルドの洞窟で、当時14歳の貧しい粉屋の娘ベルナデット・スピルーが聖母の出現を見ました。聖母は18回出現しましたが、あるとき聖母がベルナデットに「行って泉の水を飲み、その水で顔を洗いなさい」と言った直後に、洞窟近くに泉が湧出しました。3日後、20年間眼病を患っていた人がその泉の水で目を洗ったところ、たちまち快癒しました。以来、多くの病人がここを訪れるようになりました。
井持浦教会堂はこのルルドを模して、日本で初めてのルルドを造ったことで知られています。信者が五島各地から集められた岩石や珍しい石を持ち寄って造ったとされ、内部にはフランスから持ち込んだ聖母マリアの像が安置されています。霊水は本場の奇跡の泉から取り寄せたものを洞窟横の泉水に注ぎ入れたものです。
その霊水ですが、実際には、横にあるこの蛇口から出てきます。必要な人はペットボトルを持ってくるといいですね。私たちは何も持っていなかったので、手ですくって少し飲みました。
午前中、最後に言ったのは大瀬崎灯台が見える岬。福江島の最西端です。
この灯台まで歩いて行けますが、この暑さではそんな気には全くなれず。運転手さんは木があるから思ったほど暑くはない、とおっしゃっていましたが。
反対側です。海水が渦を巻いています。この頃、台風がずっと沖縄に停滞していて、その影響がこの近辺の海にも出ているようです。すでにこの日、隣の奈留島には船が寄港しなくなっていました。
お昼ごはん。本当は、握り寿司のお店に行くことを期待していたのですが。この辺で確実に営業している飲食店はこの「パンドラ」だけだそうです。運転手さんが大瀬崎灯台あたりで店に電話を入れ、席を予約してくれました。朝食、夕食でしっかり食べていること、そして暑さでバテていることもあり、私は鯛茶漬けだけにしました。色々なメニューがあるので、アレルギー持ちの人も大丈夫なお店だと思います。