夏の長崎・五島旅行 —中通島2日目 頭ヶ島天主堂—
中通島2日目の教会巡り。最後は一路東へ。頭ヶ島大橋を渡り、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する頭ヶ島の集落を目指します。
頭ヶ島は周囲8キロの小さな島です。1981年に中通島と頭ヶ島大橋で結ばれましたが、それまでは孤立した島でした。近世までは一時的に漁業で使用されるだけの、無人島でした。19世紀中頃の文献史料には病人の療養地だったという記録があるそうです。1858年、島の開拓を目的に中通島の有川集落から仏教徒の前田儀太夫が移住し、翌年、儀太夫が開拓のために募った数家族が、先ほど行った鯛ノ浦集落から移住してきました。この移住者が、潜伏キリシタンでした。
今は橋を通って簡単に行けますが、それでもやはり僻地の島。その分、海がより美しい気がします。
頭ヶ島天主堂が見えてきました。
1867年、上五島地域の潜伏キリシタンの頭目だったドミンゴ松次郎が頭ヶ島に移住し、熱心に布教活動を行いました。五島崩れの時に島民は皆脱出しましたが、その後島に戻ってきました。
1910年、鉄川与助の設計・施工により天主堂が着工しました。タクシーの運転手さんの話ですと、鉄川与助はレンガを使用したかったけれど、集落の信徒たちにその資金はなかったので、やむなく地元の石を使うことに。
信徒たちが石を切り出し、船で運び、一つ一つ積み上げました。
なので、間違えないようにこのように石に番号が振られていたりします。
鉄川与助にとっては不本意だったかもしれませんが、結果として日本では珍しい石造りの教会堂が1919年に完成し、今も残って、使用されている。石造りは長く残りますね。
ルルドもあります。
天主堂を背に、門を撮影。
天主堂の内部は、これまで見てきた鉄川与助の教会堂とは全く違いました。水色の壁にかわいらしい花の装飾が施され、中に入ると明るい気持ちになります。これを見たときに、この特別感は世界遺産に登録されるにふさわしいのかもしれない、と思いました。
天主堂の見学には事前予約が必要です。私たちが利用した観光タクシーですと、会社側で予約をしてくれます。
海を望むところに墓地がありました。
そして、天主堂のすぐそばには器のお店が。
頭ヶ島に移り住んだご夫婦が営んでいるようで、ご主人が器を焼いているそうです。
1000円ほどの、手頃な値段の一輪挿しもたくさんあり、私たちも一つ買い求めました。リンゴの釉薬使った、あわい緑色に発色している一輪挿しを選びました。
ここの海の青さは本当に素晴らしいです。
このあとは有川港へ。出港まであまり時間がないので、エレナという近くのスーパーで寿司を買い、港の待合室で食べました。
五島に行ったら寿司屋で新鮮で大ぶりのネタの寿司を食べられるとばかり思っていました。ですが、寿司屋に行く機会には最後まで恵まれず。宿泊したホテルのレストランのウェイターさん(他県から移住)が、「エレナの寿司、その辺の寿司屋に負けないくらい美味しいですよ、ぜひ食べるといいですよ」とおっしゃっていたので、試してみることに。さすがに、五島はスーパーの寿司もレベルが高いです。
港には一応食堂もあるのですが、私たちが行ったときは閉まっていました。お土産はそれなりに売っていて、私たちもお茶などを買いました。
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