ロシア滞在の様子をインスタにアップしています
ロシア滞在中の写真をインスタにアップしています。よろしかったらご覧ください。動画も少しあります。こちらです。
www.flickr.com
|
www.flickr.com
|
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
ロシア滞在中の写真をインスタにアップしています。よろしかったらご覧ください。動画も少しあります。こちらです。
カナダ最後の夜。本当はダウンタウンにある人気レストラン「メイプル・リーフ」でカナダ料理を食べる予定でした。予約も入れてあったのですが、レイク・オハラからホテルに戻って着替え(登山の格好で行くお店ではないそうです)、またダウンタウンに行くのはホテルの立地を考えると時間的に厳しいこと、さらに山歩きで疲れているのにまた街に繰り出すのも面倒だということで、残念ですがここは現実路線と予約をキャンセルしました。
そして、初日に夕食をとったホテル内のレストランPrimrose Dining Roomで再び夕食をとることに。結局、外食はホテル内でしかしませんでした。ホテルに到着したらまずレストランに直行し、夜7時半に予約を入れました。
時間になってレストランへ行くと、すでにかなり席が埋まっていました。でも、予約を入れたおかげで私たちには窓際の席が用意されていました。
はじめ渡されたのは英語のメニュー。ですが、日本語のメニューもあるそうなので、そちらを持ってくるようにお願いしました。
日本語のメニューです。分かりやすい!でも、カナダで是非食べたかったサーモンはありませんでした…
二人ともローストアスパラガスのスープを注文。「ロースト」のアスパラガススープなんて珍しいと興味を引かれたので。本当に、ローストの風味があっておいしかったです。
この時間でもまだ外はこの明るさ。今日はこちらに来て初めて煙がなく、とてもクリアーに景色が見え、「ここにも山があったの?」と新たな発見も。太陽の光があたる場所が時間とともに上へ移動していき、刻々と変わる山の表情を楽しみながら食事が出来ました。
山歩きで疲労していたためか、さっぱりとしたものが食べたかったので、メインはオオヒラメの蒸し焼きを注文。彩りもきれいです。ヒラメは大変薄味、添えられた枝豆のリゾットは濃いめの味付けで、両方食べることで味のバランスがとれていました。
夫は、ここまで来たならやはり食べておかねば、とアルバータ牛のステーキを注文。脂身がほとんどない、赤身だけの肉。アルバータ牛がこういうものなのか、メープル・リーフだったらもう少し違っていたのか分かりませんが、夫はこのステーキはお気に召さなかった模様。私も食べてみましたが、このレストラン、他の料理の方が断然おいしいですね。
私たちを担当してくれたウエイターに、今日はレイク・オハラに行ったことを伝えると、「そこは、私が大好きな場所です。バスのチケットはとれましたか?良かったですね。私はとれなくて、駐車場からレイク・オハラまで歩いて、それから登って、また駐車場まで歩いて帰りました。」とのこと。あの片道3時間の林道を本当に歩く人がいるんだ!と驚いて「タフですね」と言うと、「いやいや、死にそうでしたよ。」
本来ならデザートも注文するところですが、部屋においしいエデンケーキがあるので、レストランでの食事はこれでおしまい。カナダに来る前は街で何かお菓子を買おう!と楽しみにしていましたが、これまた結局買わず。エデンのあんなおいしいケーキがあったら、もう他に必要ありません。
***
今回のカナダ旅行記はこれで終わりです。ユーコンのオーロラ、マドレーヌ島のアザラシの赤ちゃん、プリンス・エドワード島。カナダはまだまだ見たいものがあるので、いつか必ず再訪したいです。
名残惜しいですが下山です。
レイク・オハラ登山では夫が何度か、ビデオを撮影していました。デジカメのビデオ機能なので、ほんの短い時間ですが。この写真を撮っている場面もビデオに撮られていました。帰国後、観るとガイドさんが「あそこで、リスがじっと見ている」と言い、「あっ!本当だ!」と私。ビデオで確認するまで、どうしてここで写真を撮ったのか思い出せませんでした。けっこう忘れているものですね。ビデオは写真よりも迫力と臨場感があって、より鮮明に当時の記憶がよみがえります。
ビクトリア・レイクの波紋の美しさには下山時も目を奪われました。
しばらくすると、ガイドさんが「マーモットがいる!」と。どこどこと目をこらすと、一人の男性登山者が休憩している隣の、岩の上で寝そべっていました。ガイドさんというのは、本当に遠くから動物を見つけるものですね。私たちが近づく頃にはその登山者が岩を離れ、出発するところでした。すると、先ほどまで寝そべっていたマーモットが、まるで私たちのためかのように起き上がり、ポージングし始めました。
ガイドさんによれば、先ほどとは別の個体のマーモットのようです。かなりの時間ポーズをとり続け、皆、写真を撮りまくり。
体をひねったり、まっすぐになったり。いろいろなポーズ。
そして、サービスタイム終了。おっさんのような寝姿です。
はじめに歩いた湖畔の道が見えてきました。はじめ、あんな低いところにいたとは驚きですが、あっという間に湖まで降りてしまいました。
午後3時過ぎでもまだこんなにきれいに湖と山が見えています。本当に、天候に恵まれました。
***
二日間、初めてプロのガイドさんと一緒に登山をしました。アドバイスを受け、指示通り休憩・給水をし、できるだけガイドさんの足運びをまねするようにしたら、息切れすることなく普段よりもずっと楽に登ることが出来ました。そして、驚いたことに、二日とも全く筋肉痛にならなかったのです!とくにレイク・オハラはガレ場が多かったので、これは足に来そうだと思いましたが、意外なことに夫婦二人ともなんともありませんでした。適切に登山・下山すれば、足には来ないことが分かったのが大きな収穫でした。
レフロイ・レイクを過ぎ、最後の一登り。そして、ガイドさんが「皆さん、心の準備は良いですか?ここを曲がるとレイク・オエサが見えます」と言うので、「えっ?もう着いたの?」と思うと…
レイク・オエサが見えました!あまりの美しさに感動して写真を何度も撮ります。
さらに近づくと良い岩があり、その上に立つともっと良い感じで写真が撮れました。
「オエサ」は先住民であるストーニー人の言葉で「氷」を意味するそうです。太陽が顔を出すと、文字通り真っ青になる氷河湖。
ここでお昼ご飯。今日はお弁当も注文しました。一人1500円。内容は、おにぎり2個、ジュース1本、スナック2種、フルーツ。マンゴーは二人ともだめ、私はナッツ類も外して欲しい…とやりとりしていたら、なぜか私はフルーツなしということになり、代わりに野菜スティック。正直、よほどおにぎりを食べたいのでなければお弁当は注文しなくても良いかと思います。街のスーパーで、いくらでも自分の好みのものを用意できますので。なぜか夫にはマンゴージュース、私にはチョコレート味豆乳。普段豆乳は飲まないのに、その上チョコレート味。とても飲む気にはなれないのでそのまま持ち帰りました。もちろん、夫も。液体って、結構重さがあるんですよね…クッキーとスナックも、山では食べませんでした。日本に持ち帰って食べましたが、アヒルのスナックは塩味がマイルドすぎ。スナック類は、山で食べるなら日本から持って行った方が無難です。どんな味か分かっている方が安心。
その他は自分たちで用意したもの。豚汁は日本から持ってきたインスタント。水筒、一つはお湯にしてそれで作りました。ハムとソーセージは朝食の残り。その他、奥のジッパー袋に入っているので分かりにくいですが、トマト、キュウリ、ぶどう。そして、レイク・オハラ湖畔にある売店で買ったキャロットケーキ。
ただ、本当はお昼ご飯で一気に食べるのではなく、休憩の度に必要に応じて行動食を食べるべきでした。時間もありませんし、山では疲労のせいか一度にたくさんは食べられないのですよね。他の参加者を見ると、休憩時に結構もりもり食べていたりして、私も今度からは空腹を感じたら休憩時に食べないといけないと思いました。
昼食後も何枚も写真を撮りました。太陽の加減で湖面の色が変容するのです。今となっては、自分がここにいたとは信じられないくらい美しい場所。
ヤクネス・レイクに到着。ここで少し休憩です。
出発。先ほどまで足下は岩だけでしたが、少し様子が変わってきました。
ガレ場の中にもこのように緑の空間が出てきて、かわいらしい花も咲いています。
しばらくするとビクトリア滝が見えてきました。
そして、この滝の源になっているビクトリア・レイクに到着。
ここで長めの休憩をしていると、ナキウサギが出てきました。ですが、大変俊敏ですぐにいなくなり、写真は撮れず。すると、今度はすぐ近くにマーモットが。「マーモットは動作が緩慢」とガイドさんが言ったとおり、のろのろした動き。
そしてこの、左から右へ木々の中へ入っていく道を移動し始めました。でも、途中で、ドテッと腹ばいになってそのまま動かず。遠いけど、これなら写真が撮れるかなとカメラを構えたら、動き出してしまいました。
一応写真を撮り、パソコンで確認したら尻尾と胴体は写っていました!
ビクトリア・レイクをあとにします。少し上から見ると湖面の波紋が美しい。
少し湿原を思わせるような場所がありました。
カナダ最終日にして今回の旅行一番の目玉、レイク・オハラでのトレッキング。
カナディアン・ロッキーの聖地といわれるレイク・オハラ。植生保護のためマイカー規制が設けられていて、一般車両は入ることができません。シャトルバスを利用するか、片道3時間林道を歩くか、そのどちらかでしか入山できません。
このシャトルバスですが、国立公園局が入山数を厳しく管理しており、利用者は1日42名に制限されています。チケットの発売は3ヶ月前。入手困難なプラチナチケット。ヤムナスカでは発売開始時間5分前から、電話18台でかけ続けるそうです。しかも、販売側は二回線しかないらしく、そこに世界中から一斉にアクセスするので、つながるのは至難の業。当初、私たちはトレッキング初日にレイク・オハラを希望していましたが、「チケットがとれませんでした」と連絡が。翌日、再度チャレンジしてくださり、めでたくチケット購入に成功、レイク・オハラに行けることになった次第です。
バスに揺られること20分。着くと、目の前はすでにレイク・オハラ。水の美しさに圧倒されます。
ガイドさんからはレイク・オエサへ行くコースと、レイク・オハラ・エリアで最大の湖レイク・マッカーサーへ行くコースの二つを提示されました。話し合いの結果(今日の参加は3組)、途中三つの湖と一つの滝を通り、様々な景観が楽しめるレイク・オエサ・コースに決定。標高差217メートル。
はじめは湖畔を歩きます。
対岸にロッジが見えてきました。
こちらは、一泊一人あたり10万円の高級ロッジ。ただ、ここに泊まるとしたら費用よりもコネの方が問題になりそうです。一見さんお断りなので、まずは宿泊しているセレブたちと友達にならなければいけません。
湖水の透明度の高さには、ただただ感激。
スイッチバックで高度を上げていきます。角度が変わると湖面の色も変わります。
このスイッチバックを登り切り、少し歩くと新たな風景が。
この先はしばらくガレ場を歩きます。自分だけだったら大変でしたけれど、ガイドさんの足運びを頼りに進んだらそれほど問題はありませんでした。
カナダ最終日。これまでずっと山火事の煙の影響でどこか霞んだ、すっきりしない景色ばかりでしたが、この日は山火事の影響がなく、カナダに来て初めてすべてをクリアーに見ることができました。迫力が全く違います。
今日もトレッキング。車で向かう途中、時間があるし天気も良いからと、キャッスル・マウンテンがよく見えるところで降ろしてくれました。二日目の終日観光では車窓から見ただけのキャッスル・マウンテン。写真で一番左の、ヨーロッパの城のような形をしている山です。ひょっとしてあの山も頂上まで登れるのかとガイドさんに尋ねたところ、「登れますよ、私も二週間前にプライベートで登りました」というのでビックリ。あの頂に登るなんて。時間はかかるけれど(たしか10時間くらい)、難しくはないそうです。もちろん、プロレベルでの話ですが。
眼下にはバンフ市内にも流れているボウ川が見えます。
ハイウエイには、野生動物が行き来できるようにと、野生動物専用の回廊(コリドー)が作られています。その模型がありました。
この下を車が通ります。まだ作られて年月が浅いため、木が十分育っておらず、移動中の大型動物を目にすることもあるそうです。
第一展望地でゆっくりと景色を堪能したあと、再び登山道へ。
途中、ガイドさんがこのようなベリーを見つけました。もちろん、私たちはこれが何か分からず、ガイドさんは実を潰して匂いを嗅がせ、「これはあるお酒の香りづけに使われていますが、何のお酒だと思いますか?」と質問。お酒を嗜まない私は全く見当がつきませんでしたが、夫は「ジン」と回答。そう、これはジンの香りづけに使われるジュニパーベリーだそうです。写真の実と、もっと熟した実、両方の香りを嗅ぎ比べたりしました。
標高が上がると、ポプラの中にマツが混ざってきました。
山頂もぐっと間近に見えてきます。
眼下にポプラの森が広がる第二展望地に到着。ハート型の湖が見えます。
第二展望地はリスがたくさんいると聞きましたが、私たちがいる間、一匹も出てきませんでした。
ですが、そのあと、ショルダーへの道中で大変人に慣れているリスに遭遇しました。明らかに餌をもらいたがっています。
そのあとも歩を進め、最後、岩と砂利の、私から見るとかなり傾斜があるところを登りました。私だけだったら躊躇しそうなところ。ガイドさんが先を行くので、これはやるしかないと登りました。下るときはどうすればいいのだろう、と思いながら。
今日の目的地、ヤムナスカ・ショルダーに到着。多分、ガイドさんは私たちが「わーっ、すごい景色」と感激するのを期待したと思うのですが、夫婦そろって高いところが苦手な私たちは、あまりの高度感にしゃがみ込んだまま動けず。そして、これはしゃがみ込んだまま撮ったショルダーからの景色。
そして、振り返るとこのような岩山。トレイルはまだ続いていて、いくつかの急勾配を通過すると岸壁直下に到着します。そのあとはスクランブル(足だけでなく手も使って登る)で山頂に到達します。ガイドさんには、「この先、まだもう少し安全なところまで行けますよ」と言われましたが、私は即座に「いえ、もう十分です」と拒否。でも、そちらの方からも犬連れの人が来るのですよね。この滑りやすい岩場を犬と一緒に登るなんて、驚きです。
記念写真を撮り、今日は一番展望の良いここでお昼ご飯を食べるのだなと、これも団体行動なのだから仕方ない、と私は決死の覚悟でした。ですが、「では、降りてあの辺でお昼を食べましょう」と言われ、ほっと胸をなで下ろしました。ただ、この滑りやすそうな急勾配をどうしたら降りることができるのか、私たち夫婦が戸惑っていると、ガイドさんがご自分のステッキを一本ずつ、持たせてくれました。それぞれ、私たちの身長に合わせて長さを調節して。基本は、身長からマイナス40センチですが、腕を折ったときの角度が80度になるようにします。そして、そのステッキを持って立った途端、さっきまでの恐怖がなくなりました!安定して、ちっとも怖くありません!ステッキの威力はすごい。そして、足運びの注意も受け、その通りにすると何ら怖い思いをすることなく、スムーズに降りることができました。プロのアドバイスはすごいです。もっとも、私たち以外は誰もステッキを必要としなかったのですけどね。
振り返ると、私たちが先ほどまでいたショルダーが。木々と岩の境、その真ん中あたりにいました。あんなところに自分がいたなんて信じられません。
そして、このようなワイルドな岩山を眺めながらのお昼ご飯。多分、かなり時間に余裕を持たせていたと思います。ゆっくりと食べ、休むことができました。
そして下山。ステッキを適切に使い、足運びにも注意するとこんなにも下山が楽なのかと驚きました。第二展望地までくると、眼下の森から何か大きな声が。とうとう大型動物の出現かと思ったら、「あれは人間です」。林間学校なのか、大人二人に付き添われた子供たちの一団でした。
写真をご覧になれば分かるかと思いますが、全体的に景色が霞んでいます。これは山火事の煙の影響です。私は、登っているとき、第二展望地あたりから煙臭を感じました。下山時にはますます煙が濃くなり、景色がますます見えなくなりました。
下山時もリスに遭遇。
ヤムナスカは、カナディアン・ロッキーで一番端にある山です。カルガリーから来ると、一番最初に出迎えるカナディアンロッキーの山。そして、帰るときに一番最後に見る山。今回お願いしたツアー会社の社名も「ヤムナスカ」ですが、一番最初に出迎え、一番最後に見送る会社でありたいと、この山の名前をとったそうです。帰国時、バスの車窓からロッキーの山々を眺め、最後にヤムナスカを見たとき、あの山に登ったんだな、とジーンときました。
カナディアン・ロッキー旅行の最終二日間は、今回の旅の目的である山歩きです。ガイドは現地で日本人が経営する山旅専門会社「ヤムナスカ」にお願いしました。初日は「日帰り特選ハイキング」。本来は、当日、ツアー参加者がそろったところでどこへ行く相談するのですが、今回は直前まで私たちしか参加者がいませんでしたので、私たちの希望で事前に決めてしまっていました(これは大変イレギュラーです)。実際は、もう一家族参加されました。
カナダ行きにあたり、『カナディアンロッキーのハイキングガイド』を購入しましたので、自分たちが歩くところをあらかじめ読んでおきたいと思いました。そこで、ハイキングを予定している場所を尋ねたところ、レイク・ルイーズ方面かカナナスキス方面とのことでした。本を読んでみるとカナナスキスの方が観光客が少なく、自然がより手つかずの形で残っているようだったので、私たちとしてはカナナスキスを希望するとお伝えしました。そこで、この時期、眺望が素晴らしいというヤムナスカ・ショルダーに案内してくださることになりました。
駐車場に到着。ここは観光客が来ることはなく、ツアーが組まれることもまずないそうです。地元の人たちが楽しむ山。このように、犬連れで来て、犬と一緒に登っている人たちを多く見ました。そして、犬種はなぜかすべてレトリーバー。
これから私たちが登るヤムナスカがよく見える場所へ。右側のショルダー(山の肩)、森林限界のところまで登ります。標高差480m。
はじめに、熊に遭遇したときの注意点の説明。日本では対策としてよく熊鈴の携帯を推奨されますが、カナダではすでに熊鈴は効果がないとされているそうです。数年後には日本でも熊鈴は使われなくなるのではないかとのことでした。代わりに、ガイドさんが持ち歩いているのはサッカーの応援などで使う、大音量の鳴り物(あれ、なんて言うのでしょう?)。でなければ、100均の火薬鉄砲の方が、熊鈴よりも遙かに効果があるそうです。ちなみに、熊よけスプレーの効果は15メートルの範囲だけで、かなり熊を引きつけてから使用しないと意味がないとのこと。
はじめはずっと、ポプラだけの森を歩いて行きます。
途中様々な花に出会い、ガイドさんが説明してくれます。これは、ヤムナスカに限らずあちこちでよく見かけるヤナギラン。英語名"Fire Weed"。山火事のあと一番最初に生えてくる草だそうです。
インディアンペイントブラシ。
この花の名前は忘れました…
道ばたにはさまざまなベリーが生えています。熊はこのベリーを好んで食べるそうです。なので、ベリーが多い山には行かない方がいいそうです。
私たちはゆっくり、ゆっくり登っていきましたが、ステッキを使って、結構なスピードでどんどん登っていく人たちに何度も追い越されました。そういう人たちは息が上がったりしていましたが、私たちは超スローペース登山なので、息が上がることなく楽に登ることができました。15時間の時差ぼけに私たちが対応できず、寝不足状態であることを最初に伝えたのでガイドさんが配慮してくださったというのもあります。また、こちらのツアー会社は、脇目も振らずどんどんハイペースで登るのではなく、景色や植物を堪能しながら時間が経つのを忘れてゆっくり登る方針だと事前に説明もありました。そういう登山を望む方には適したツアー会社だと思います。途中、何度も立ち止まって植物の説明がありました。
道には馬糞も落ちていました。ここはホーストレッキングをする人もいるそうです。
第一展望地に到着。ヤムナスカは独立峰なのでこのような景色を見ることができるのですね。
滞在したリムロック・リゾートホテルにはカナダに数件しかない5ダイヤモンド(全米自動車協会による格付け、5段階評価)のレストラン「Eden」があります。せっかくなので、3日目はこちらで夕食をとることにしました。
念のため、出発1週間まえくらいにネットで予約。窓際の席をリクエストできるのは18時30分までなので、その時間に予約。ネットからの予約なので宿泊客の私たちとはリンクされていないと思っていたのですが、ダウンタウンから戻ると、ベッドの上にEdenからの封筒とチョコレートが二つ置かれていました。封を開けるとこのレターが。どうして私たちだと分かったのか不思議ですが、こういう心遣い、テンションがあがります!
レストランに行くとちゃんと窓際の席が用意されていました。
メニューはTasting Menuを注文。私はこんなに食べきれるか心配でしたが、夫は「いろいろ食べられた方が楽しいじゃない、どうせたいした量じゃないよ」と言うので私も。こちらのメニューは二人以上の注文が推奨なので。
一皿目。えのきなどの酢漬け。私には少し酸味が強いように思えました。
二皿目。あらかじめアレルギーのことを伝えてあり、その中にマカデミアナッツがあったのですが、二皿目の前にアレルギーはマカデミアナッツだけなのか、他のナッツにもあるのか聞かれました。正直、私は自分がどのナッツにアレルギーがあるのか、あまりよく分かっていないのです。ピーナッツ、クルミあたりなら問題ありませんが、どうやらナッツが大量に使われている料理、または特定のナッツにはアレルギーが出るらしく、とりあえずあやしいマカデミアナッツだけ挙げておきました。そこで、「どのナッツを使うのですか」と聞いたところ、アレルギー次第で全く別の調理法になるので分からない、とのことで、万全を期すためにナッツはすべてNGにしました。厨房も、むしろその方がやりやすいらしいです。
ということで、出てきた二皿目は豆料理でした。もしかしたら、これにナッツが入る予定だったのでしょうか?でも、これはこれで大変おいしく、気に入りました。
ここでパンの登場。パンはレストランのレベルを図る、いい指標ですね。こちらのパン、今までの人生で最高と言っていいおいしいパンでした。特に黒パン。ライ麦の味と香りが驚くほど凝縮されていて、それでいてしっとりしています。このしっとり感、黒パンだけでなく、他のパンもそうでした。パンなのにみずみずしさを感じるのです。
三皿目。ロブスターです。
四皿目の雉。雉を食べたのは生まれて初めての気がするのですが、皮が香ばしく、大変食べやすかったです。チェリーもいいアクセント。料理で一番気に入ったのはこれでした。
五皿目の鴨。異なる部位を違う調理法で楽しむようになっています。左はパイ包み。給仕してくれたウエイターさんは、「これは私の一番好きな料理」と言っていました。私は鴨肉は好きですが、こちらはなんだか野性味が強くて、いつも自分が食べている味と違う気がしました。
ここで口直し。チェリーのシャーベットです。そしてテーブル中央にはこのシャーベットと同じ香りがするように仕掛けされたドライアイス。ちょっとした余興ですね。
注文と一緒にメニューを下げられてしまったので、自分たちが今コースのどの辺に来てるのか分からなくなってしまいました。途中でまたメニューを持ってきてもらいましたが、なぜか私たちはこれでコースは終わりと思い(なぜそう思ったのか、今となっては謎です)、ならもっとパンを食べなくちゃと、パンを食べていると…
「今日のメインです」と六皿目、鹿肉が運ばれてきたときには仰天しました!メニューを見直すと、まだ終わってはいません。でも、今食べたパンですでにお腹はいっぱい。私はとても食べきれなくて、少し夫にも食べてもらいました。鹿肉はほとんど食べたことがありませんでしたが、私には少し癖があるかな。
フルコースのフランス料理では、メイン料理のあとにチーズが出てくるのですよね。私は、チーズが出てくるフランス料理のフルコースは今回が初めてでしたが、ただのチーズの盛り合わせかと思っていました。ですが、出てきたのは様々なチーズを組み合わせた「チーズ料理」とでもいう凝ったもの。すでにお腹はいっぱいでしたが完食。
とうとう最後のデザート。オレンジとラベンダーのシャーベットです。こちらは少量なのですべていただきました。
食事も終わり出ようとしたときに「よろしかったらどうぞ」と差し出されたのが3種類の小菓子。もう、とても食べられないので持ち帰り用に包んでもらいました。後日、部屋で食べてみたら…あまりのおいしさに驚きと感動の嵐でした。オレンジの砂糖漬けは、生の果物よりも酸味が生きています。そしてチョコレート。それほど甘みはなく、おいしい。驚いたのは食べ終わった後でした。口の中がカカオの風味と香りでいっぱいになっています。食べた後に、これほどの余韻が残るチョコレートは生まれて初めて。本物のチョコレートはこれかと、目が覚める思いでした。もう一つはびっくりするほどサクサクのアーモンドクッキー。写真を撮らなかったのが悔やまれる、衝撃の三点でした。
そして、お土産にとチョコレートケーキを二ついただきました。表面にホワイトチョコレートのコーディングが施された、ほどよい甘みと高級感のある味わいのチョコレートケーキ。これが本当においしくて、しっかりしていて量もあるので、翌日から毎晩、楽しく食べました。そして、帰りの飛行機の中でも。エコノミーですけれど、このケーキを食べている間は「優雅な空の旅」でした。終わったあとも楽しませてくれるEden。
まあ、ただ、ちょっと食べ過ぎました。3品、または4品を選ぶコースもありますので、女性ならこちらのコースを選ぶ方が賢明だろうと思います。